えんむすびの神さま 京都地主神社
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参拝時間 午前9時〜午後5時
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平成28年12月 「しまい大国祭」「新年の干支 酉」「大祓祭」
 平成28年も、残りわずかとなりました。
 地主神社では、12月4日、この一年のご利益を感謝するとともに、来る年の開運招福を願う「しまい大国祭」を執り行います。
 来年の干支「さる」のエト絵馬(500円)の授与もはじめますので、ぜひご参拝いただき、来年の福をご祈願くださいませ。

 さて、来年の干支である「とり」は、一般には鶏をいうことが多いようです。
 鶏は太陽が昇るころに特徴的な鳴き声をあげることから、朝の訪れを知らせるとされてきました。

  暁(あかとき)と鶏(かけ)は鳴くなりよしゑやしひとり寝(ぬ)る夜(よ)は明けば明けぬとも(万葉集)
  (夜明けが近いと鶏が鳴いている。まあ、いいや、一人で寝る夜は明けてしまっても)

 『伊勢物語』では、鶏が夜明けを告げために、やっと会えた男女が別れを惜しむ歌も詠まれています。

  いかでかは鳥のなくらむ人知れず思ふ心はまだ夜深きに(伊勢物語)
  (なぜ鳥が鳴くのでしょう。人知れずあなたを思う心は夜のように深いのに)

 『古事記』では、天(あめ)の岩屋戸(いわやど)におこもりになった神さまを誘い出すために、鶏を集めて鳴かせる場面も描かれました。

   常世(とこよ)の長鳴鳥(ながなきどり)を集めて鳴かしめて(古事記)
  (常世の国の長鳴き鳥(鶏)を集めて鳴かせ)

 「常世の国」とは、不老不死の楽園のこと。鶏は声を長く引いて鳴くことから、不老不死の鳥ともされてきました。そんな鶏の年にあやかって、来年もすこやかでありたいものです。

 12月31日は、大みそか。行く年を見送り、来る年を迎える準備をする日です。

  半日(はんじつ)は神を友にや年忘れ(芭蕉)
  (この半日は神さまを友として年忘れをしよう)

 地主神社でも、12月31日には、1年間の心身のお祓いをする「大祓祭」の神事をとりおこないます。ぜひご参拝いただき、心も新たに清らかに良いお年をお迎えくださいませ。おしあわせに。


平成28年11月 「勤労感謝の日」「新嘗祭」「もみじ祭り」「お火焚」
 11月23日は勤労感謝の日。
 もともと勤労感謝の日は新嘗祭(にいなめさい)といって、新米の収穫を神さまに感謝する日でした。

  天地(あめつち)と相栄(あいさか)えむと大宮を仕へまつれば貴(たふと)く嬉(うれ)しき(万葉集)
  (天と地とともにいつまでもお栄えになるようにと、新嘗の大宮にお仕えするのは、貴く嬉しいことです)

 また、この日のために選ばれた少女たちが「五節(ごせち)の舞」を舞いました。『古今和歌集』では、その美しさを讃えた歌も詠まれています。

  天(あま)つ風(かぜ)雲のかよひぢ吹きとぢよをとめの姿しばしとどゞめむ(古今和歌集)
  (風よ、雲の道を吹き閉ざしておくれ、少女たちの姿をしばらくとどめておきたいから)

 地主神社でも、11月23日には秋の豊作と縁結びのご利益に感謝する「もみじ祭り」を執り行います。

 地主神社の蓬莱山(宝来山)の周辺は、古くから紅葉の名所でした。「もみじ祭り」では、その美しい紅葉を手にした巫女が、神さまへの感謝を込めて舞を奉納いたします。

  このたびは幣(ぬさ)もとりあへずたむけ山もみぢの錦神のまにまに(古今和歌集)
  (このたびはお供え物の代わりに、錦のような山の紅葉を捧げます。神さまどうぞ受け取ってください)

 また、おかげ明神の前では、健康・病気回復を願う「お火焚の神事」も執り行います。

  御火焚や霜うつくしき京の町(蕪村)
  (お火焚の季節、霜の美しい京都の町)

 錦秋の古都・京都も、朝夕はぐっと冷え込んでまいります。ぜひ地主神社の「もみじ祭り」「お火焚の神事」でご祈願いただき、これからの季節を健やかにお過ごしくださいませ。おしあわせに。


平成28年10月 「神無月」「新米」「キンモクセイ」
 秋晴れの心地よい季節となりました。秋風に誘われて散策を楽しむ方も多いことでしょう。

  秋風は涼しくなりぬ馬並(な)めていざ野に行(ゆ)かな萩の花見に
  (秋風が涼しくなった。馬を並べて野に行こう、萩の花を見に)

 10月を「神無月(かんなづき)」と呼ぶのは、神さまがお出かけになるからだともいわれますが、すべての神さまがおられないわけではありません。

  この月、万の神達大神宮へあつまり給ふなどいふ説あれども、その本説なし(徒然草)
  (10月は多くの神さまが大神宮にお集まりになるなどという説があるが、その根拠となる説はない)

 神さまはいつでもどこでも、あらゆる場面で私たちを見守ってくださっています。

  天地(あめつち)の神も助けよ草枕旅行く君が家にいたるまで(万葉集)
  (天と地の神さまも助けてください、旅をするあなたが家に着くまで)

 神さまに見守られて新たないのちを育んできた大地は、収穫の季節を迎えます。獲れたての新米で新酒を仕込み始めるのも、この頃です。
 『古事記』では、おいしいお酒を「歌い踊りながらつくったのだろうかと思うくらいおいしい」とほめたたえる場面も描かれています。

  この御酒(みき)を 醸(か)みけむ人は (中略) 歌ひつつ 醸(か)みけれかも(古事記)
  (このお酒をつくった人は、歌いながら造ったのだろうか)

 10月は、お酒を「醸(か)み成(な)す」月であったことから、「醸成月(かんなづき)」と呼ばれるようになったともいわれています。

 新米や新酒は、みずみずしい味わいもさることながら、その豊かな香りもごちそうです。
 地主神社の境内にも、キンモクセイの香りが漂い始めます。京都散策の折には、ぜひ地主神社で秋をお楽しみくださいませ。おしあわせに。


平成28年9月 「敬老の日」「敬老祭」「翁」「菊」「蓬莱山」
 9月第3月曜日は、敬老の日。
 地主神社では、今年も9月19日の敬老の日に長寿と健康を願う「敬老祭」を執り行います。ぜひご参拝くださいませ。

 さて、昔から白髪をいただいた人の姿は、長寿のシンボルとしておめでたいものとされてきました。白髪姿でほほえむ翁(おきな)の面をつけて舞う「翁舞(おきなまい)」は、能楽(のうがく)ではとりわけ重要なものとされ、お正月や記念日など特別なときに演じられます。

  此(この)道の根本なるがゆゑに、をきなの舞(申楽談義)
  (この道(能楽)の根本である翁舞を)

 そんなおめでたい翁の姿にあやかってか、「翁草(おきなぐさ)」の別名をもつのが菊の花です。

  今朝見ればさながら霜をいたゞきておきなさびゆく白菊の花(千載和歌集)
  (今朝見るとすっかり霜がおりて翁らしくなっていく白菊の花)

 菊も長命をつかさどる花として尊ばれ、9月9日の重陽の節句には、菊を浮かべたお酒を飲んだり、菊の露を含ませた綿で体を拭いたりして長寿を願いました。

  菊の綿(わた)を、(中略)「いとよう老(おい)のごひすて給へ」と(紫式部日記)
  (菊の綿で、(中略)「老いを拭い捨てなさい」と)

 地主神社の境内地も古くは「蓬莱山」と呼ばれ、不老長寿の霊山として信仰を集めていたと伝えられています。
 やがて9月22日の秋分の日の訪れとともに、蓬莱の山も少しずつ秋らしい趣を深めてまいります。京都散策の折には、ぜひ地主神社にお立ち寄りいただき、ご長寿とご健康をお祈りくださいませ。おしあわせに。


平成28年8月 「えんむすび地主祭り」「山の日」「処暑」
 いよいよ、夏休み。海へ、山へと出掛ける方もおられることでしょう。
 8月11日は「山の日」。「八」という漢字を末広がりの山の姿に、「11」という数字を山に生い立つ樹木に見立てて、「山の日」とされたそうです。

 青空にそびえる緑の山は、すがすがしいものです。そうした山には、昔から神さまがいらっしゃると考えられてきました。

  たたなはる 青垣山(あをかきやま) やまつみの 奉(まつ)る御調(みつき)と(万葉集・長歌)
  (折り重なった青い垣根のような山々は、山の神が奉る貢ぎ物として)

 また、「仙」という字は「人」に「山」と書くように、山には不老不死の仙人が住んでいるともされてきました。

  山人(やまびと)にもの聞こえむという人あり(堤中納言物語)
  (仙人に何かお話し申し上げたいという人がいる)

 とくに、中国にある蓬莱山という山は、仙人が住むと信じられてきました。地主神社の境内地も古くより「蓬莱山」と呼ばれ、不老長寿の霊山として信仰を集めていたと伝えられます。

 そんな由緒のある地主神社では、8月7日(日)午後2時より、月例祭として「えんむすび地主祭り」を執り行います。どうぞ末長いご縁やご幸福を授かりに、ぜひご参拝くださいませ。

 8月23日は、処暑。暑さも落ち着き始めるとされる頃です。

  あかあかと日は難面(つれなく)もあきの風(松尾芭蕉)
  (太陽は赤々と照りつけても、風は秋らしさが感じられる)

 処暑からは暦の上では秋となりますが、まだまだ暑い日も続くことでしょう。ぜひ地主神社を訪れていただき、涼風のたち始める境内でひとときをお過ごしくださいませ。おしあわせに。


平成28年7月 「七夕祭」「大笹」「七夕こけし」「大暑」
 7月7日は、七夕。笹に短冊をつるして願いごとをした思い出を持つ方も多いことでしょう。
 地主神社でも、7月7日には本殿の両側に大笹をしつらえ、恋愛成就を願う「七夕祭」を執り行います。

 七夕かざりに欠かせない笹は、昔から邪気を祓う神聖なものとされてきました。『古事記』には、神さまが笹の葉を捧げ持って踊る場面も描かれています。

  小竹葉(ささば)を手草(たぐさ)に結ひて(古事記)
  (笹の葉を束ねて持ち)

 願いごとを書く短冊は、もとは和歌などを書いて贈るものでした。万葉の昔には七夕の宴が催され、織姫と彦星の恋をしのんだ歌も数多く詠まれました。

  天の川梶の音聞こゆ彦星と織女(たなばたつめ)と今夜(こよひ)逢ふらしも(万葉集)
  (天の川にかじの音が聞こえる。彦星と織女は今夜逢うようだ)

 7月は、こうして七夕の歌や詩を披露し合ったことから、「文月」と呼ばれるようになったともいわれます。

  文月や六日も常の夜には似ず(芭蕉)
  (七夕の前日となる7月6日の夜は、いつもの夜とは違うなあ)

 地主神社の「七夕祭」では、短冊の代わりに織姫と彦星に見立てた一組の「七夕こけし」を大笹につるします。
 こけしには、ご自分のお名前とお相手のお名前を書き添えて、恋愛成就をご祈願ください。お相手を探しておられる方も、ご縁を授かりたい人のイメージをお書きいただけますので、ぜひご祈願くださいませ。

 七夕祭りが過ぎると、7月22日は「大暑」。一年で最も暑いとされる日です。

  七月ばかり、いみじう暑ければ(枕草子)
  (7月の頃は、とても暑いので)

 地主神社の境内にある「恋占いの石」も、この時期はいっそう熱気にあふれます。夏のひととき、京都散策の折にはぜひ地主神社にお立ち寄りいただき、熱い願いを神様にご祈願くださいませ。おしあわせに。


平成28年6月 「夏越(なご)しの大祓」「茅の輪」「人形(ひとがた)祓い」
 水田の美しい季節となりました。6月を「水無月」と呼ぶのは、田に水を引くことに由来するともいわれます。
 『枕草子』には、田んぼに集い田植え歌を歌う女性たちの姿も登場します。

  田植うとて、女の(中略)いと多う立ちて歌を歌ふ(枕草子)
  (田を植えるとて、女たちが(中略)たくさん立って歌を歌っている)

 この時期は雨も多く、室内で過ごすことも多くなります。『万葉集』では、そんな歌も詠まれています。

  雨隠(あまごも)り物思(も)ふ時にほととぎす我が住む里に来鳴きとよもす(万葉集)
  (雨なので家で物思いに沈んでいると、ホトトギスが来て鳴き声を響かせる)

 梅雨から夏へ、季節の変わり目となる6月は、一年の折り返し地点です。昔から6月30日は半年間のけがれを祓い、残りの半年の無病息災を祈願するという習わしがありました。

  水無月の夏越の祓へする人は千歳(ちとせ)の命延ぶといふなり(拾遺和歌集)
  (夏越しの祓いをする人は、寿命が千年も延びるというそうだ)

 地主神社では、今年も6月30日に「夏越(なご)しの大祓祭」を執り行います。境内にしつらえた大きな茅の輪の中を、3回くぐってご祈願ください。
 この茅の輪は、地主神社の祭神である素戔鳴命(すさのおのみこと)が、旅先の宿の主人に授けたのが始まりです。

  茅の輪を以ちて腰に着けたる人は、免れなむ(風土記)
  (茅の輪を腰に着けている人は、病気にかかることはないでしょう)

 また、昔からこの日は、小さな紙人形にけがれをうつす「人形(ひとがた)祓い」の神事も行われてきました。地主神社でも、古式ゆかしい人形祓いをお受けいただくことができます。
 どうぞ、これからの半年間もお健やかにすごされますように。おしあわせに。


平成28年5月 「例大祭 地主祭り(神幸祭)」「立夏」「端午の節句」「母の日」
 このたびの平成28年熊本地震で被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
 皆さまの安全と被災地域の復興を心よりお祈り申し上げます。

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 新緑のまぶしい季節となりました。5月5日は、立夏。暦の上ではもう夏です。

  春過ぎて夏来にけらし白妙(しろたへ)の衣(ころも)干すてふ天(あま)の香具山(新古今集)
  (春も過ぎて夏が来たらしい。真っ白な夏衣を干すという天の香具山に)

 野山にはショウブやヨモギなどが香り高く茂り、その上を吹く風は「薫風」の名にふさわしいすがすがしさです。
 特にショウブは、その香気によって邪気を払うとされ、5月5日の端午の節句には宮中に献上されていました。

  五日の菖蒲(さうぶ)の輿(こし)などもてまゐり、(枕草子)
  (五月五日の菖蒲の輿などを持って参上し)

 また、ショウブはたいへん長く根を伸ばすことから、根の長さにあやかって長命を祈る歌も詠まれています。

  君が代のながきためしにあやめ草ちひろにあまる根をぞひきつる(堤中納言物語)
  (君が代の長く続くようにと、長い菖蒲の根を引いてきました)

 地主神社でも、末長い健康と家内安全などを願い、5月5日に「例大祭 地主祭り(神幸祭)」を執り行います。
 これは、約千年前に天皇の勅命により行われた臨時祭を起源とするもので、こうした由緒のある例大祭は希です。

 そして、5月第2日曜日は「母の日」。『万葉集』には、母と子の待つ家を思いやる歌も詠まれています。

  憶良(おくら)らは今は罷(まか)らむ子泣くらむそれその母も我を待つらむそ(万葉集)
  (私、憶良はもう退出いたしましょう。(家では)子どもが泣いているでしょう。その母も私を待っているでしょう)

 家族のいる家やふるさとは、いつの時代も大切な心のよりどころです。一人でも多くの方が家庭やふるさとで心やすらぐ日々を送られることを願ってやみません。おしあわせに。


平成28年4月 「えんむすび祈願 さくら祭り」「花見」「地主桜」「白川女」
 お花見の季節となりました。お花見は、平安時代に嵯峨天皇が桜の下で宴を催されたことが始まりといわれます。桜をこよなく愛された嵯峨天皇は、地主神社に咲く地主桜をとりわけ愛でられ、お車を引き返して何度もご覧になったそうです。
 地主桜は一本の桜の木に一重と八重の花をつけるという珍しい桜で、謡曲「田村」でもその美しさが称えられています。

  それ花の名所多しといへども(中略)地主の桜にしくはなし(田村)
  (花の名所は数多くあるけれど、地主の桜に勝るものはない)

 とくに気品あふれる地主桜の一枝は、白川女が宮中に献上する習わしでした。その故事にもとづき、毎年4月第2日曜日に執り行う「えんむすび祈願 さくら祭り」では、白川女による献花式を行っています。

 もともと桜は神さまが宿る木とされ、お花見はその年の豊作を占うものでもありました。神さまのお言葉に耳を傾ける、大切なひとときでもあったことでしょう。

  この花の一節(ひとよ)のうちに百種の言(こと)ぞ隠(こも)れるおほろかにすな(万葉集)
  (この桜の枝には多くの言葉がこもっています。だから、おろそかにしないで)

 豊かな実りは人々の暮らしを潤し、まちに賑わいをもたらします。松尾芭蕉の師であった北村季吟も、地主桜とともに見る都の賑わいを句に詠みました。

  地主からは木の間の花の都かな(北村季吟)
  (桜の花の間から見る京の町は、まさに花の都です)

 「えんむすび祈願 さくら祭り」でも、この句を刻んだ句碑の前で献詠を行い、神さまのお力を寿ぐこととしています。

 今年も地主神社では、地主桜をはじめ、妹背(いもせ)桜などさまざまな桜が咲きそろい、爛漫の春の季節を迎えます。神さまのお力が満ちあふれる地主神社にぜひご参詣いただき、どうぞ素晴らしいご縁とご利益をお授かりくださいませ。おしあわせに。


平成28年3月 「ひな祭り」「人形(ひとがた)祓い」「貝合わせ」
 3月3日は、ひな祭り。愛らしいひな人形の姿に、心癒される方も多いことでしょう。『源氏物語』でも、光源氏が女の子と一緒に人形遊びをする姿が描かれています。

  もろともに雛遊びしたまふ(源氏物語)
  (一緒にお人形遊びをなさる)

 かつては3月最初の巳の日に、紙で作った人形にけがれを移して水に流すという習わしがありました。『源氏物語』では、光源氏が人形を船に乗せて海へと流し、お祓いをする場面も登場します。

  舟にことことしき人形乗せて流す(源氏物語)
  (舟に人形(ひとがた)を乗せて流す)

 地主神社でも、古来より神道に伝わる「人形祓い」をお受けいただけます。紙の人形に息を吹きかけ、水に流すというものです。ひな祭りにちなみ、ぜひお受けくださいませ。

 ひな祭りに蛤(はまぐり)のお吸い物をいただくのも、海でお祓いをしていた名残であるともいわれます。『古事記』には、地主神社でお祀りしている大国主命さまが、蛤の汁で傷を癒される場面も描かれています。

  母(おも)の乳汁(ちしる)を塗りしかば、(古事記)
  ((傷に)蛤の汁で溶いた汁を塗って)

 蛤は、貝殻が大きく美しいことから、その麗しさを競いあう「貝合わせ」という遊びも好まれました。『堤中納言物語』には、華やかな金色や銀色の貝が描かれています。

  白銀(しろかね)黄金(こがね)の蛤、うつせ貝などを(堤中納言物語)
  (銀、金の蛤やうつせ貝などを)

 地主神社の境内は古来、蓬莱山とも称され、まだ京都の盆地が湖の底であった頃から水上の島のような姿で、不老長寿の霊山として信仰されていたと伝わります。その岸辺には美しい貝なども打ち寄せていたことでしょう。
 境内では梅などの春の花が次々と咲き、日ごとに春めいてきます。京都散策の折には、ぜひ地主神社にお立ち寄りいただき、古代の人々も観たであろう早春の風情をお楽しみくださいませ。おしあわあせに。


平成28年2月「節分祭」「福豆」「立春」「バレンタインデー」
 2月3日は、節分。恵方を向いて太巻き寿司を味わう方も多いことでしょう。
 平安時代にも、節分の日に縁起のよい方角の家を訪ねるという風習がありました。
 『枕草子』では、節分のごちそうへの期待も語られています。

  方違(かたたが)へに行きたるに、あるじせぬ所。まいて節分(せちぶん)などはいとすさまじ」(枕草子)
  (縁起のよい方角の家に行ったのに、節分のごちそうが出ないと本当にがっかりする)

 豆まきも、節分ならではの楽しみです。
 室町時代には、鬼の姿をユーモラスに描いた歌も詠まれています。

  福は内へ入豆の今夜もてなしにひろひひろひや鬼はいづらん(宗長手記)
  (「福は内」と投げられた豆を拾いつつ、鬼は家から出て行くのだそうだ)

 地主神社でも、2月3日には「節分祭」を執り行い、福豆をまいて厄除け・開運招福・病気回復を祈願いたします。開運こづち守り付きの「福豆」(1袋500円)を授与いたしますので、ぜひご参拝くださいませ。

 豊かな実りをもたらす豆は、昔から不思議な力があるとされてきました。
 『古事記』では、神さまのおからだから豆が芽生える場面も描かれています。

  鼻に小豆生(な)り、(中略)尻に大豆(まめ)生りき。(古事記)
  (鼻に小豆ができ、(中略)尻に豆ができた)

 節分の翌日は、立春。草木が芽吹き、鳥がさえずる春はすぐそこです。

  み雪降る冬は今日のみうぐひすの鳴かむ春へは明日(あす)にしあるらし(万葉集)
  (雪の降る冬は今日だけで、明日からは鶯の鳴く春でしょう)

 西欧では、鳥たちが2月14日から歌を交わし始めるとされたことから、この日がバレンタインデーとなったともいわれます。

 境内では梅もつぼみをふくらませ、寒さの中にも春が少しづつ近づいていることを知らせてくれます。小さな春を見つけに、是非地主神社にご参拝いただき、すばらしいご縁をお授かりいただきすように。おしあわせに。


平成28年正月「えんむすび初大国祭」「初詣」「初夢」「七福神」
 あけましておめでとうございます。
 お正月三が日は、午後2時より「えんむすび初大国祭」を執り行います。古代縄文より伝わる石笛を奏して神さまをお呼び申し上げ、開運招福をご祈願いたします。

  笛ヲ吹ケルニ、龍神メデテ(風土記)
  (笛を吹くと、その音色を龍神が気に入って)

 また、一年の良縁を願って祝詞(のりと)を読み上げます。昔から、言葉には不思議な力があり、言霊(ことだま)が宿るとされてきました。

  そらみつ大和(やまと)の国は(中略)言霊(ことだま)の幸(さき)はふ国(万葉集)
  (やまとの国は、言葉の力が満ち、幸福があふれる国です)

 ご参拝いただきました皆さまには、「開運こづち」をお授けいたします。本年の初詣も、ぜひ地主神社へおいでください。

 家族や友人と初詣に行くのを楽しみにしておられる方も多いことでしょう。1月を「睦月(むつき)」というのは、新たな年を迎えた人々が互いに仲むつまじくするからともいわれます。

  新(あらた)しき年の初めに思ふどちい群れて居(を)れば嬉しくもあるか(万葉集)
  (お正月に親しい者同士が集まって過ごすのは嬉しいことだ)

 ゆっくり眠って初夢を心待ちにするのもお正月の楽しみの一つです。七福神が乗った宝船の絵に次の歌を添えて、枕の下に敷いておくと、良い初夢が見られるそうです。

  長き世のとをの眠りのみな目覚め波乗り船の音のよきかな
  (長い夜を眠りについている皆が目覚めてしまうほど、進みゆく船の波音の心地よさよ)

 七福神の大黒様は外来の神様ですが、地主神社の主祭神「大国主命」様と同一神とされることもあります。

 本年もぜひ地主神社にご参拝いただき、すばらしいご縁とご幸福をお授かりくださいませ。おしあわせに。


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